EF66入門その4 〜原色復活? 27号機〜

2006年7月に最後の原色機として活躍していた27号機が更新入場した。
同年9月に出場の際、例の『原色モドキ』な姿で出てくると思われたが、なんと限りなく国鉄色に近い姿で出場しファンを驚かせた。
27号機、全般検査出場!
↑2006年9月12日の本線試運転の模様

原色時の27号機。
↑更新入場前(原色時代)の27号機

一見、『原色』である。
高速貨物の先頭にたち疾走する姿を見ただけでは更新前との違いに気づかないぐらいである。

では、更新前後でどこが変わったのが外観のみではあるが比べてみよう。
上の形式写真2枚を見比べていただければまず目に付くのが屋根の色である。
従来の青色からグレーになったため、運転室屋根やサイドなどはグレーが見えてしまう。
そうは言っても、機関車は普段は見上げることが多いのと、屋根は汚れやすいのですぐに分からなくなるだろう。

更新前。 更新後。
この時点ですでに屋根の色はさほど気にならない。(左:原色時、右:更新出場時)


次に、運転席窓下にある札差の下のJRマーク。
従前はJR西日本のEF66と同様に『JR』だけだった。
更新前。JRマークのみ。

更新後は他の更新機と同様『JR FREIGHT』になっている。
更新後。JRマークの下にFREIGHTの文字が入る。


他には目立つ変更点として、メーカーズ・プレートの位置が変更された事により、サイドラインが一部途切れている。
更新前。
↑原色時のサイドプレート周辺。
↓更新後のサイドプレート周辺。
更新後。メーカーズプレートの位置が変更された。
メーカーズ・プレートが上方に移動された背景として、車体腰板の撤去がある。
この作業によってボディーの裾(すそ)部分に僅かな段差が生じている。
よく見ると線が一本見えている。(下側の写真)
今までの『原色モドキ』では、この段差の部分にラインが入っていたのである。


27号機はこの2006年9月の全検出場から活躍を続け、2014年5月ごろを最後に運用離脱、吹田機関区で保留機となっていた。
EF210に牽かれ広島へ回送される27号機。

留置期間が長く色褪せてしまっている。
そして2014年10月17日、2077レのムドで広島車両所へ送られ、同月25日にJR貨物広島車両所の公開イベントで展示された。
広島のイベントでは1号機と並べ展示された。

その後、広島車両所へ取り込まれたままになっていたが、全般検査を受けて2015年6月3日に出場し、同日2076レのムドで吹田機関区へ帰区。
2015年6月6日(くしくもロクロクの日?)、A13運用:吹田から5088レで運用入り本線復活を遂げ、EF66の運用に100番代に混ざり活躍を続けた。

2022年3月のダイヤ改正で定期運用から離脱し、何度か代走で運用入りする事があったが、間もなく特休車とされた。
2022年5月21,22日に吹田機関区で開催された有料撮影会では、片側のクーラーを撤去する等してEF66 107号機と並べて展示。
7月には、なんと交番検査を受けて本線運用に返り咲き、8月20日〜28日には京都鉄道博物館でEF65 2085号機と並べて展示された。
10月22日には、稲沢機関区見学会でDD51やDF200と並べて展示されたが、これは往復ともにムドで本線を移動。
その後は、吹田機関区構内で留置されたままだが、時折パンタグラフを上げて小移動する事もあるようで、除籍はされていない。


EF66入門 ・・・もくじ・・・

その1 〜0番代、一次車と二次車の区分など〜

その2 〜100番代登場と、0番代の更新工事〜

その3 〜JR貨物新更新機登場〜

その4 〜原色復活!?〜

その5 〜廃車について〜

その6 〜EF66の保存について〜

その7  〜EF66、晩年の活躍シーン〜

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