100番代からも休車や廃車が発生し、0番代にあっては最後の27号機が引退した事で、EF66の運用自体が大幅な減少傾向にある。
2019年3月のダイヤ改正で、EF66の運用の最西端が東福山駅となり、EF66誕生以降初めて幡生までの乗り入れが消滅した。
翌2020年3月のダイ改でも変化はなかったが、2021年3月のダイヤ改正では、それまでの東福山までの2運用のうち、福山通運専用列車「福山レールエクスプレス」こと第55列車の運用が新鶴見のEF210に変更されたため、東京発東福山行き第67列車がEF66唯一の広島県乗り入れとなっていた。
そして2024年3月のダイヤ改正で、その第67列車が吹田区EF210の受け持ちとなり、EF66の広島県乗り入れがなくなった。
現在は、吹田から岡山までを往復する第2077列車〜第2076列車が、EF66の西端運用となっている。
ここでは、西日本エリアでEF66が担当していた注目列車をいくつかピックアップしてみた。
第55列車
「福山レールエクスプレス」こと、55レ(〜54レ)。
2021年3月のダイ改前までEF66の運用だった。
第56列車
こちらも同じく「福山レールエクスプレス」。
2017年のGW明けから走り始めた56レ〜57レ(名古屋〜福岡を往復)
当時の運用だと、基本的に一週間同じカマが行き来していた。(現在の運用は異なっており、EF210の運用。)
2017年初夏、27号機は二週間連続でこの運用に就いて沿線を沸かせた。
56レ〜57レが走り始めた2017年は、EF66 100番代も頻繁に充当されていた。
現在はEF210の運用となっている。
第2072列車
EF66の定期運用として長かった2072レ(幡生→吹田)は、現在でもムドで機関車が連結される事がある。
第2070列車
かつて岡山のEF65の運用として西日本では有名だった2070レ。(幡生→吹田)
EF65が淘汰されてからは同じく岡山のEF210仕業が続いたが、後にEF66の運用へと変わった。
その後、吹田EF200運用となったが、頻繁にEF66が充当されていた。
この列車は、コンテナ積載率が高く、午前中に山陽本線を上るため、順光で撮りやすい列車として人気だった。
第2073列車
2073レ。 この列車も晩年のEF66充当率が高い列車で、かつ無動力回送が付くことがあったため、面白い組み合わせが見られた。
配6867
吹田持ちの臨運用で週2回の設定があった、配6867(吹田→新南陽)
工場入出場の車両が連結される事が多い興味深い運用であったが、2020年3月のダイヤ改正から臨時化され、ほぼ走る事がなくなった。
配6866
配6867の返しとなる配6866(広島→吹田)
この列車も下りの配6867同様、2020年3月のダイ改から運転頻度が年に数回程度となり、牽引機はEF210となっている。
臨8090列車
レール輸送の臨時運用 8090レ(幡生→東京など)
吹田区の運用だったため、EF66やEF200の登板がしばしば見られたが、2020年3月のダイ改からはEF210の運用になった。
同じく8090レ。
レール輸送専用列車で、行き先やチキの長さはまちまちであるが、セノハチでは補機が付く。
臨8862列車
完全な臨時運用、8862レ(甲種輸送)。
西日本エリアでは、山口県の下松からの甲種輸送が有名。
2018年の西日本豪雨以降、EF66がセノハチを通過する事はなくなった。
臨8863列車
下りの甲種輸送、8863レ。
この時は、SLやまぐち号用に新造された 旧客タイプの35系4000番代が新山口へと回送された。
EF66と旧客の組合せが面白い。
2024年のダイヤ改正では、EF66の運用はわずか12仕業となった。
主に吹田から関東に向けて走って行き、吹田以西では岡山まで一往復(第2077列車〜第2076列車)の運用が残っているのみである。
ダイヤ改正時点で、100番代の後期型10機(109,111,112,113,114,115,116,120,132,133号機)が廃車となっており(101〜108号機の前期型は全廃済み)、ダイヤ改正ごとに活躍が減っている今、予断を許さない状況だ。
EF66入門 ・・・もくじ・・・
その1 〜0番代、一次車と二次車の区分など〜
その2 〜100番代登場と、0番代の更新工事〜
その3 〜JR貨物新更新機登場〜
その4 〜原色復活!?〜
その5 〜廃車について〜
その6 〜EF66の保存について〜