JR貨物の標準塗装がすっかり定着した2004年(平成16年)2月、全般検査に入った54号機が新色となって出場した。
JR貨物新・更新色である。
なお、この54号機はJR西日本から購入し、そのまま国鉄特急色(原色)で活躍していたので、JR貨物標準色は経ていない。
その後2004年末までに、16号機、20号機、19号機、31号機が相次いでこの新カラーで出場した。
原色機を彷彿させるそのカラーリングに当初はかなり注目された。
一部のファンでは「国鉄色モドキ」と呼ばれているとか?
翌2005年も、41号機、34号機、10号機、37号機、12号機、28号機・・・と続々と全検出場した際に新更新色化されていった。
この「新更新カラー」、当初は試験的に色々と個体差があり、第5弾出場の31号機まで細部で塗り分けが異なる。
以下に紹介する。
↑2004年2月19日出場、新更新色第1号の54号機。
手すりや車体の裾(すそ)帯は白色。
ライトの縁はボディ同色。
↑2004年3月8日出場、新更新色第2号の16号機では、車体裾の白帯が少し細くなった。
相変わらず一次車(20号機より若番機)にはクーラー未設置。
↑2004年3月29日出場、新更新色第3号の20号機。
裾帯が前面と同じクリーム色に変更。
手すりは前面・側面全て白色のまま。
この20号機まではライトの縁が青色。
↑2004年7月13日出場、第4弾、19号機。
側面扉の手すりがそれまでの白から本体同色に塗装。
前面の2対の手すりは白色のまま。
以降、裾帯はクリーム色で落ち着いた模様。
ライトの縁がこの19号機以降はシルバーとなった。
↑2004年11月1日出場、第5弾、31号機。
裾帯はクリーム色、乗務員扉の手すりは前回同様の青色。
変更点は、それまで白色だった前面の2対の手すりが色分けされている。
ライト内側の手すりはクリーム色、ライト下側の手すりは青色。
↑2005年1月25日出場、第6弾、41号機。
前回の31号機と同一の塗り分けとなっている。
この塗装パターンで落ち着いた模様。
↑2005年2月16日出場、第7弾、34号機。
前回の41号機と全く同様であり、31号機以降の塗り分けパターンに完全定着した。
↑2005年6月10日出場、第8弾、10号機。
塗装パターンは前回と変化はないものの、一次車は側面のメーカーズプレートが上方へ付いているため裾のラインが途切れずスッキリしている。
以下、塗り分けが完全固定されたため写真は省略するが、その後 続々と更新化がすすんだ。
2003年度更新(54、16、20号機)
2004年度更新(19、31、41、34号機)
2005年度更新(10、37、12、28、9、38、17号機)
2006年度更新(36、39、33、25、27、44、23、22号機)
2007年度更新(32、52、35、24、26、21号機)
2008年度更新(29号機)
2010年度更新(30号機)
2011年度更新(33、36号機)
上記のように、29号機(2008年10月9日)を最後にしばらく更新出場が行われなかったが、2010年5月26日、30号機が久々に0番代として全般検査を受けて出場した。
30号機は、2009年秋まで最後の旧更新色(JR貨物色)の姿で活躍し、その後休車となっていた。
ところで前面ナンバープレートのフチが青色なのは初と思われる。他の新更新色はクリーム色。
2010/05/26広島車両所前にて。
出場後、運用に就いたのを撮影してみるとナンバーフチは他のEF66同様にクリーム色になっていた。
もう0番代の全検はないかと思われたが、2011年度は33号機(5月18日)と、36号機(7月2日)が全般検査を受けて出場した。
新更新色第3号で出場した20号機は、原色時代から数えると4度の衣替えとなった。
これは20号機はJR化(民営化)直後に『JR貨物試験塗装』が行われたためで、4度の衣替えはこの20号機だけである。
国鉄色(原色)1969(昭和44).09〜
JR貨物特殊試験塗装1987(昭和62).08〜
JR貨物標準更新色1993(平成5).10〜
JR貨物 新更新色2004(平成16).03〜
EF66入門 ・・・もくじ・・・
その1 〜0番代、一次車と二次車の区分など〜
その2 〜100番代登場と、0番代の更新工事〜
その4 〜原色復活!?〜
その5 〜廃車について〜
その6 〜EF66の保存について〜
その7 〜EF66、晩年の活躍シーン〜