自分が今できることを考えてみる。
弱いくせに強がりで臆病で無力な自分に出来ることを考えてみる。
前に進むためにどうすれば良いのかを考えてみる。その答えはまだ出ない。
自分は他人に対して無関心だと思う。
以外の他人に対してはかなり無関心だと自分では自覚している。
そしてその理由も分かっている。
自分が深入りされたくないから他人に深入りしないだけ。
他人を嫌っているわけではない。
現に自分はまだ中学生で何だかんだと言っても、親の力、周りの力なしには生きられない。
他人に思いやられること、思いやること。別にそれが嫌だと思ったわけじゃない。
でもそれは浅い部分だからこそ平気なのであって、自分の領域に他人を踏み入れることはしない。
自分の両親さえも踏み入らせはしない。自分で自分を閉じ込めて他人との接触を拒んだんだ。
本当の自分が自分でも分からない。そんな混乱しているのを他人に知られるのはもっと嫌だ。
嫌なこと、良いこと、相談したいこと。それを全部自分で閉じ込めた。
無理矢理押し込んで、無理矢理隠した。
自分の器の小ささを知っていながらそれ以上の量を詰め込んだ。
その入りきらなかったものが今頃になって器からあふれ出ている…。
怖かった。知られるのが怖かった。
溢れ出たモノを自分の中で処理しきれなくて、自分が混乱していくのが怖かった。
自分が混乱して何も出来なくなるのが怖かった。
他人に縋ってしまいそうで、求めてしまいそうで怖かった。
でも自分が本当に一番恐れていたものは……孤独…なのかもしれない…。
それは分からない。忍足を完全に受け入れたのかと言えば、そういうわけじゃない。
まだ自分だけの領域に一歩だけ入られただけで、深くまでは踏み込まれていない。
それを悲しいと思うと同時に安心している自分がいるのも確かなんだ。
だけで良い。自分は弱い。自分は無力だ。護れるモノも数も限られている。
だからだけは絶対に護る。それが自分に出来る精一杯のことだった。
だから忍足をそこまで踏み込ませないのかもしれない。
護られるだけは嫌だから。……大切なモノは一つで良いんだ……


