ここが合宿の場所か…。
聞いたことのあるようなないような奴らばかり揃ってるな・・・。当たり前か…。
まぁ、今更テニスに関わることになるなんてな…。
目の前に並ぶ28人の中学生達にその目の前に並ぶ3人のコーチとその後ろに並ぶサポーターの人達が竜崎コーチによって紹介された。
「そして最後に全体マネージャーである だ。」
全員の視線がの方へ向いた。
「どうも。」
の返事は素っ気無かった。
その後、一旦解散となり後で班ごとに再び集合ということになった。
班のメンバーが書かれた紙が貼りだされている場所の前に選手達が集まった。
誰と誰がどうだのといろいろと話し声が聞こえる。
その人がたまっている所には近づいた。
「時間の事もあるからそろそろ部屋に行った方がいいんじゃないか?」
今までになかった声に全員がそっちを向いた。
さっきから注目されてばかりだがは気にしなかった。
の言葉にだんだんと部屋に移動し始めた。
「ねぇ」
リョーマはいきなりに声をかけた。
「何だ」
「あんた、どっかであったことない?」
越前の質問には簡潔に素っ気無く即答した。
「ない。ここで私が以前にあったことがあるのは立海大附属の3人だけだ。」
「先輩は立海大なんだから当然だろ。」
割り込んできた第三者の声。
その主は、切原 赤也。
「へぇ、あんた立海大の人だったんだ。」
「越前リョーマ、何か私に言いたいことでもあるのか?」
「別に・・・。」
リョーマとの会話が途切れ、リョーマも部屋に向かった。
「まさか、先輩がいるとは思いませんでしたよ。」
赤也が面白半分にに声をかけた。
「赤也、ひとつ言っておくが私はここで私情を持ち出すことはしないからな。」
「相変わらずなんっすね。先輩らしいっすけど。」
ハァとは溜息をついた。
「お前もさっさと部屋に荷物を置きに行け。時間がなくなるぞ。」
「はい、はい。分かりましたよ。」
赤也は口元に笑みを浮かべて部屋に向かった。
ここで、俺に何をしているんだ。
テニスは止めたのに、結局関わって、抜け出せないでいる…。
まだ、未練があるってことなのだろうか…。


