あの越前リョーマって子なかなかやるじゃない。
 一度お手合わせ願いたいわね。
 でも、今はにしか興味はないわ。私の目標はあくまでを倒すことだもの。
 越前とを試合させたらどうなるのかしら。


 目の前で桃城っていう先輩と越前が試合の準備してる。
 …でもあの桃城って先輩、片足怪我してるのに大丈夫なのかしら。
「顧問から聞いたんだけど…ツイストサーブ打てるんだって?」
「そーなんッスか!?」
 …驚くようなことかしら。私もも皆打てるわよ?
 青学って思ってたよりレベルが低いのかしら?
「中学生じゃまずこれが出来る奴はいねーよ…なっ!!」
 うわー、日本の中学生ってレベル低いのねー。ちょっとガッカリだわ。
 ここなら面白いテニスが沢山見られると思ってたのに…
「いーから 早くやろうよ」
「あいよ」
 …越前って結構生意気なのね…ま、それくらいの方が面白くていいけど。
「ザ・ベスト・オブ・1セットマッチ 越前サービスプレイ!!」
 あ、試合が始まったわ。…へー、フォームは綺麗ね。
 でも、アレってただのスライスサーブじゃない。
「はえぇっ!!」
「いきなりエースとりやがった?」
 …そんなに速い球かしら?まぁ、あの人たちのレベルならそうなんでしょうけどね。
 あんなの、に比べたらまだまだ遅いわ。
「いーよ スライスサーブは」
 …そんなにツイストサーブが見たいのかしら…
「出し惜しむなよ!」
「やだ…」
 あはは。面白いわ、越前!本当に生意気で面白い!青学にもいいのがいるじゃない。
 …今度は多分ツイストサーブ打つわね。
 桃城先輩のラケットが弾かれた。
 なかなかいいキレね。でも、打ち返せない球じゃないはずだわ。
 少なくとも、私たちなら打ち返せるわよ。
 越前風に言うなら「まだまだだね。」って感じかしら。
 …でも、桃城先輩もだんだんコツを掴んでるみたいね。
 学習能力はちゃんとあるのね。
 でも、やっとのことで打ち返してもテニスはサーブだけじゃないもの。
 打ち返せても安心するのはまだ早いわ。
 私ならアレだけ勢いのついた球ならドロップボレーで決めるわね。
「ド ドロップボレー!!」
 あらら、越前も同じ考えだったの?…私って越前と同レベルってことなのかしら…なんか、ショックだわー…。
 あ、ラケット左手に持ち替えた。へー、サウスポーだったのね。
「ちょっとタンマ!!」
 …あの先輩元気良いわねー…
「やーめた もういいや」
 あの先輩も気づいたのね。見てる人達は気づいていないようだけど。
 桃城先輩、確か団体戦のメンバーだって言ってたわね。
 …なるほど、ただの部員とレギュラーの差ってわけね。
「試合、終わったけどはどうするの?」
 試合が終わったからどうするのか聞こうと思ってのほうを見たら…がジーッと越前リョーマの方をみてたの。
「…?」
 私に呼ばれたことに気づいたみたいで、は私を見た。
「…何?。」
 何か考え事でもしてたのかしら。
 それとも、あの越前がどうかしたのかしら?
「試合、終わったけどどうする?」
「そうだね…。帰ろうか。」
 の笑みってやっぱり綺麗ね。

 道がオレンジ色になってる…。桜が舞ってて綺麗ね。
「越前って面白い奴だったなー。一回くらいは試合してみたいかも。」
 あら、も同じこと考えてたのね。私も同じ。彼とは、一度試合をしてみたいわ。
は、マネージャーの仕事はいつからなの?」
 の澄んだ声ってよく透るのね。今の風景とよく似合ってるわ。
「明日からよ。私がいる以上、問題を起こしたら許さないんだから。」
「…コワー…」
 、五月蝿いわよ。でも、青学のレギュラーってどんな人たちかしら。
 レベルが高いと良いのだけれど。…楽しみだわ…
「頑張ってね、マネージャーの仕事。」
 が私に向かって笑みを浮かべるとなんか元気がでるのよねー。
 なら男装してテニス部入ることも可能なのに…いやいや、それはしたくないわ。
 をあんな人たちのところに混ぜてテニスさせるなんて!
 …その前に…テニスをしたがらないでしょうけど…
「有難う。バンバン頑張らせてもらうわ。」
 小さくガッツポーツをする私。そうよ、頑張らなきゃね。明日が楽しみよ。