やまねコラム6(99.1.24)


逆上がり


「忍たま乱太郎」を娘たちと見ていると,エンディングで, ,

「逆上がりができなきゃ・・」と歌っている。

「そりゃそうだな」と何の気なしに言ったところ,上の娘は,

「わたし,できないよ」続いて下の娘も,

「わたしもできないよ」と言う。

「ええっ!何!!」と驚きつつも計算高く,

<ふふ,逆上がりくらいなら軽くできるぞ。娘とふれあいを持

ちつつ感心させることができるぞ>

と私は考えていた。

「そんなら教えてやらあ」と,嫌がる娘たちを説得して,

近所の幼稚園の鉄棒の前に立ったのだった。

「ほんじゃあ,おとーちゃんがやるけんね」

早速,私は模範演技に入った。

(ふふふ,たくましいお父さん!・・になるはずであった)

・・・・・・・。 そう,体が上がらないのだ。

腹の肉が,全身の肉が邪魔をする。

「そ,そういえば,20年くらいやってないけんねえ」

今さら言い訳をしつつ,試技を重ねるが,物干し竿の洗濯物状態までが限度。

すっかりしらける娘たち。

「ブランコ乗ろうか。」と上の娘。

「そうしようか。」と下の娘。

「ちょ,ちょっと,ほんのちょっと待って」 ひきとめる私だったたが,

「逆上がりって難しいね。」

「そうね。」と,私に言うでもなく娘たちは去っていったのであった。

さて・・・

次の週も,うちの娘たちはお父ちゃんに連れ出された。 冬の散歩はお

父ちゃんが逆上がりができるまで続いたのだった。


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