まったく、戦争とは嫌なものだ。
一体私は何の為に中立国にいたんだか・・・
「はぁ。」
と、思わずため息をついた。
私はナチュラルだ。
別におかしいことでもなんでもない。
中立国で、平和に暮らし、外の世界が殺し合いをしようが何をしようが、私には関係のないことだ。と
そう思っていた。
まさか、あれが戦争に利用されているとは思わなかった。
いや、疑わなかった訳ではない。
中立の国内を地球軍兵が私服でウロウロしているのを何度か見かけたことがあった。
あのときにまとめて殺しておけばよかった。
なんて、今、思っていたりする。
後悔したところで後の祭りだ。
ヘリオポリスがザフト軍に襲われ、救命ポットに乗せられたあげく、拾ってくれたのが地球軍とは・・・
よっぽど運がない。
まぁ、自分の正体が知られていないだけましとしよう。
水の補給・・・。
生き延びるために仕方がない。といえば納得・・・できるものだろうか?
勝手にぶっ壊しておいていいように利用しているだけではないだろうか?
勿論、この軍人達のせいではないとは思うが・・・虫が良すぎる話だ。と思わずにはいられなかった。
「コーディネイターのくせに馴れ馴れしくしないで!!!」
と言う声が、食堂から聞こえてきた。
入ってみると、先ほど拾われてきたコーディネイターの少女と、フレイ・アルスターという少女。
茶髪の少年が、少女を部屋に連れて行こうと食事を持って少女に近づいた。
は、少年から無言でトレーを取った。
「え?」
「私が持っていく。」
とだけ言って、少年たちの前を歩いた。
「あっ、ここです。」
しばらく歩き、ある扉の前を過ぎようとしたとき、少年が声をかけた。
少年が、扉を開け、少女が入ったあとが入って、トレーをデスクの上に置いた。
少年は、を不思議そうに見た。
「またここにいなくてはなりませんの?」
少女に声をかけられ、少年は視線の向きを変えた。
「えぇ、そうですよ。」
「つまりませんわ。私も皆さんとお話しながらいただきたいのに。」
・・・なんと平和ボケした少女だろうと思った。よくもまぁ、地球軍の艦でそんなことがいえたものだ。
ここまでくると、たいしたものだ と関心してしまう。
「キラです。キラ・ヤマト。」
「そちらの方は?」
声をかけられ、我に返る。
「・・・フジミヤ。」
「まぁ、有難う。キラ様、様。」
少女が礼を言うと少年は顔をほんのり朱色に染めた。
少女は無言で部屋を出た。
「食事は終わったか?」
少ししては、少女の部屋に戻ってきた。
「いえ、まだですけど・・・。」
「では、ご一緒してもいいかな?」
完全に部屋に入ったの片手には、トレーがあった。
少女は、顔を明るくさせ、もちろんですわ。 とうれしそうに言った。
「様もコーディネイターですの?」
「いや、私は一応ナチュラルだが・・・別にコーディネイターを嫌ってはいない。
その程度で人間の価値観が決まるものではない。強いて言えば、その人間の考え方が違うだけだ。」
は、はっきりそう言った。聞いていた少女はキョトンとしていた。
「そういえば、まだ名前を聞いていないんだが?」
「まぁ、ご挨拶が遅れました。私はラクス・クラインですわ。」
「ラクス、と呼べばいいか?」
「はいっ。」
ラクスと名乗った少女は、笑顔で返事をした。
毎日、食事を二つ持ってラクスのいる部屋へ行き、一緒に食事をして・・・
ラクスは、得意とする歌を歌ってくれた。
平和のための歌だそうだが、私にはラブソングに聞こえてしょうがない。(どうでもいいことだが・・・)
私も歌が嫌いではないので、静かに耳を澄ませ聞いていた。
ある時、軍の人間に言われた。
「貴様、何をやっている!」
「見て分からないか? 食事をとっているんだ。」
「そんなことは聞いていない!何故ここで食事をしているのかと聞いているんだ!!」
「私がどこで誰と食事をしようが勝手だろう?」
相手が強い口調で言ってもは動じなかった。本人のしゃべり方はいつもと変わらない。
「彼女は、ザフトの人間だ。それに君はここにいる以上我々に従わなければならない。」
「そんなこと、私の知った事か。」
は、間髪いれずに答えた。
「なんだと?」
「私は軍人ではない。貴様らに従いなどしない。・・・“ここにいる以上我々に従え”?
ヘリオポリスで、勝手にMSを造り、勝手に民間人を巻き込んでおいてよくそんな台詞が言えたものだ。
それとも、命令を聞かないなら殺すか?別にそんなことをしても貴様には何も残らんぞ?」
ただ淡々とは地球軍兵に言った。
さすがのラクスも呆然とを見た。
地球軍兵は、小さく舌打ちをすると、 とにかく、勝手な行動はするんじゃない と言って、その場を去った。
「・・・はぁ。」
「凄いですわね、。」
「ああいうのは、恐れて大人しくしていると付け上がるんだ。あれぐらいがちょうどいいさ。」
そう言うと、食事を口に運んだ。
〜あとがき〜
いったんきります。 長くなりそうなので・・・。
まぁ、序章の前編ですね。
はははははははは・・・・・
では。