・・・ストライクのパイロットがニコルを殺した・・・。
私の大切な者を奪っていった・・・。
・・・本当にそう?
・・・ニコルが死んだ。
私の目の前で、爆発した。
イザークがストライクに怒りをぶつけるように向かっていった。
・・・違う・・・違うよ・・・
・・・ストライクのパイロットじゃない・・・
・・・ニコルを殺したのは・・・アスランだ・・・
「何故あいつが死ななきゃならない!こんなところで!! えぇっ!!」
「言いたきゃ言えばいいだろ!俺の所為だと・・・俺を助けようとして死んだと!!!」
「アスラン!!」
「違うよ・・・。」
ポツリとが言うと、三人がの方を向いた。
「殺したのは・・・ストライクのパイロットじゃない・・・。」
「?」
「殺したのは・・・アスランだよ・・・。」
「「!?!!」」
「・・・っ・・・」
は俯いていた顔を上げ、アスランをにらみつけた。
「アスランは、このザラ隊の隊長。隊長が軍に危険をつくってどうする。」
のものとは思えないほど低い声。
「あのストライクのパイロット、私たちを殺すつもり・・・なかったはずだよ。
動き方を見れば分かる。
あのパイロット、アスランを生かす気でいたんだ。なのに・・・
無理に攻めていった結果がこれだ。そのくせ、自分の隊の人間殺して・・・
どういうつもりだよ!!!答えろ!アスラン・ザラ!!!!!」
「やめろ!!!」
ディアッカが止めにはいるが、は止まらない。
「ストライクのパイロットが殺したんじゃない。
お前がっ!!!お前がストライクのパイロットにニコルを殺させたんだ!!!!!」
「!!!」
ディアッカは乱暴にを押さえつけた。
でも、の憎しみと悲しみは、押さえつけることはできない。
の目に涙はない。
ただ・・・ただ怒りと憎しみだけがあった。
下唇を噛むと、赤い液が流れた。
は乱暴にディアッカから離れると、そのままロッカールームを出た。
・・・別にアスランを恨んだわけじゃない。
・・・言葉は酷かったかもしれない。
・・・でも、言葉じゃないと分からないことがある。
・・・言わなければ人は何度でも過ちを繰り返す。
・・・知らないうちに過ちを繰り返してしまう。・・・この戦争と同じで・・・。
これでアスランが同じ過ちを繰り返さなければ・・・
ニコルの死は、無駄にならないと思うから・・・