確かにずっと、剣術の稽古はヴァン師匠にしてもらってた。
 それが俺の唯一城ん中でできることで、たった一つの趣味といっても、ぶっちゃけただ他にできることがなかったっつーだけの話で。
 実際、こんなことになる日が来るなんて思わなかったんだよ。


これでよかったと、言える時まで


 初めて、人を、魔物じゃなくて、人を、斬った。
 そん時は、何も頭ん中には無くて、ただ死にたくないって思っただけで、相手が人か魔物かなんて、見りゃ一発で分かるのに、そん時は分かんなくて。
 魔物を倒してたときは、そりゃぁ、ちょーっとは驚いたけどさ。
 今まで、ガイとか師匠とかしか相手したことねぇから、教わった剣術を試せたのは良かったと思うぜ?
 でもまさか、人間まで斬ることになるなんて、思っても無かった。
 冷血女には"甘い"とか言われたけど、人間を斬るなんて、そう簡単にできることじゃねーっての。

「でも俺、今実際やってんだよなー…。」
 何だかんだ言いながら、結局やってるし、しっかも、だんだん慣れてきちまってるし。
 こっから帰るまではしゃーねぇけどさ、足手纏いになんのは癪だし、かと言って慣れんのもなー…。
 冷血女言ってることも分かるけど、微妙なんだよなー。

 でも、俺はもう、こうするって決めたんだ。男に二言はねぇ。
 まぁ、仕方ねぇことだし、死にたくねぇし、今更言ってもどうにもなんねぇし。
「俺が決めたんだ。…もう、決めたんだ。」
 そうだ、決めたんだ。言われたわけでもねぇ、命令されたわけでもねぇ、俺が決めた。
「そういや初めてだよなー、こういうの…。」

 まぁ今は、早く帰りてぇや。










初めて書いたルーク。超パチモン。ありえねぇ…。まちこさん、ゴメンよ。