She has to study English. But...
部活のジャージの人と制服の人の組み合わせは悪いと思う。
部活してたら教室の窓から先輩が見えたので適当に作り話を言って抜け出して来た。
なんて言い訳したかは覚えてない。
「ねぇ、先輩。何読んでんの?」
「ん?見ればわかるでしょ。英検対策用参考書。」
決してすごく美人とは言えない。
「へぇ〜。先輩も英語読めるんッスね。」
だけど性格ははどっかのキャーキャー叫ぶ女子達と違ってドコかさっぱりしていて気楽な性格な先輩。
今日はそんな先輩と一緒にいるけれど、何故かつまらない。
かまって欲しくてこんなコトを言ってみる。
「1へぇ〜ありがとう。一応英語ぐらい読めますよ。」
つまらない。
いつもなら「この先輩に生意気な口聞くわねぇ?こうしてくれる!」と俺の頬を横に広がさせる。
そんなふうにかまってくれる。
そのお陰で俺の頬は柔らかくなっている。
「先輩。ココの問題、間違ってるッスよ。」
先輩の机の上にある問題集。
けれどその中に間違えがあった。
一応、アメリカに住んでたから英語は得意だと思う。
「ええぇ?ホントにぃ?」
「うん。ココ。」
先輩は慌てて問題集の答えを出してペラペラと音を出しながら何かを探していた。
そのパラパラをいう音が止まると俺が間違っていると言った問題と答えを交互に見た
「ホントだ。どうしてこうなるだぁ!?」
「ココは原形を〜〜・・・・・。」
「そっか。ありがとう!」
俺の説明を聞いて納得したなり即参考書の方に目を移した。
つまらない。
せっかく教えてあげたのに・・・。
余計な腹立ちが涌いてくる。
かまって欲しい。
だから憎まれ口を言う。
大好き。
だからそばにいたいと思う。
そんな想いを知ってか先輩はまったくかまっちゃくれない。
「こんな問題も解けなきゃ英検も受からないんじゃない?」
たった一言だった。
けれど参考書の先輩は顔を悲しそうに歪ませながら笑いコッチをみた。
そして、また顔を参考書に向け先輩の顔が見れなくなった。
先輩を傷付けてしまった。
一発でわかった。
違う。
こんな事がしたかったんじゃない。
違う。
先輩を傷つけたかったわけじゃない。
違う。
先輩にこんな顔で笑って欲しくて言ったんじゃない
さっきの発言をした自分に嫌悪がして反吐がでそうだった。
「そういえば俺、部活行かなきゃなんだ。」
そう言うなり俺は先輩の向かいで座っていた椅子から立ち上がり早歩きでテニスコートへと向かった。
結局逃げるしか出来なかった。
自己嫌悪で自分に嫌気がさす今の俺にはあの状況から逃げるしか出来なかった。
テニスコートについたら大石先輩に見つかって「随分長いトイレだな」と笑いながら言ってきた。
俺は「最近下痢なんスよ。」と下品なコトを言ってみた。
いつもならこんな言葉発しないが今は別だ。
けれどヤケになってそんな言葉を発した自分にまた自己嫌悪した。
テニスをしていればこの自己嫌悪はなんとか忘れるだろう。
そう思ったけど先輩のあの悲しそうな笑顔だけが目に焼き付いていた。
大好きだ。
だから振り向いて欲しかった。
大好きだ。
だからかまってくれないと腹がたった。
大好きだ。
だからこそ振り向いて欲しくて憎まれ口を言ってみる。
大好きだ。
だからあんな笑顔されたくない。
チラっと先輩と俺がいた教室を見てみたけど先輩はいなかった。
さっきは先輩が窓際の方を立っていたからわかった。
思うのは後悔とごめんという言葉だけだった。
テニスなんかやってられるか。
今日の俺はヤケになっていたと思う。
ガララッ
「先輩さっきは・・・」
「あっ、越前!コノ問題教えてくれない。」
俺の想いとは裏腹に先輩は普通だった。
けれど先輩は傷ついた。
さっきの顔をみればわかる。
内心では悲しいと思う。
「そっか。ありがとう。」
「先輩!・・・あの・・・・・・ ・・・。」
俺が謝るなんてなれてない。
恥ずかしながらも言ってみる。
先輩は俺の言葉を聞くと口の両端を上げて笑ってくれた。
俺が大好きな笑顔だった。
2004.10.23
あとがきという名の言い訳
英検ネタでリョーマ夢ということで書かせていただきました。けれど事情(テスト)がありまして遅くなってしまいました。スイマセン↓。
リョーマの片思いみたいな感じで書いてみましたが同じような言葉が何度も出ていてちょっと意味プーかもしれません(汗)
捺深鷲夜さん。 3700hit キリバンgetありがとうございます!
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