この世に存在すべきではない子供たち・・・
ならば、その者達は何故神に生を与えられたのだろうか・・・
何の目的で、神に命を与えられたのか・・・
呪われた子供たちがほしいのは・・・何なのだろう・・・
ヘリオポリスへ侵入したザフトの少年たち。
そこで一人の少年は、友人との思わぬ再会を果たした。
そしてもう一人。
謎の少女を見つけた。
そこは、MS、イージスのコックピットの中だった。
少女は額から血を流し、座席にぐったりとして、気絶していた。
心優しき少年は殺すことができず、ヴェザリウスへ、機体と少女を持ち帰った。
目が覚めると、そこは知らぬ場所だった。
見た事のない天井。薬品のにおい。柔らかい背中の感触。額に巻かれた包帯。
「・・・・・。」
「お目覚めかな?」
聞いた事のない声がして、は、とっさに戦闘体勢になった。
・・・周りの者は全て敵。
彼女は、そう教えられ、育ったのだ。その殺気は、尋常のものではない。
「そう警戒しなくてもいい。私は君に危害を加える気はない。」
「・・・・・。」
知らない人間を見て、警戒しない訳がない。 着ている軍服から、軍人・・・ザフトの軍人であることが分かる。
「地球軍・・・ではない・・・」
「あぁ。 私はザフト軍クルーゼ隊隊長、ラウ・ル・クルーゼだ。」
「・・・・・。」
は黙り込んだ。 警戒心は解かない。 殺気もクルーゼに向けたまま、なんら状況は変わらない。
クルーゼもその場から動こうとしない。だが、の殺気は、まったく意味を持っていない。
「失礼します。」
扉の外からの声。その後、扉が開き、ダークレッドの軍服を着た少年が入ってきた。
その少年を見て、は目を見開いた。
「・・・・・・・・・・」
一瞬にして殺気は消え、は、ただ呆然とした。
紺色髪の少年も何が何だかわからず、戸惑った顔をした。
「君の名は?」
「・・・・・。」
「何故、あんなところにいた?」
「・・・・・。」
は質問に答えようとはしなかった。言動からはいろいろな事が読み取れる。
はそれを知っていた。
「答えたくない・・・か。 だがひとつだけ答えてくれないか・・。」
は黙ってクルーゼを見た。
「・・・君は・・・ナチュラルか・・・・それとも・・・・コーディネイターか・・・・」
「・・・遺伝子操作は行ってはいない。 コーディネイターではない。
・・・・・だが、ナチュラルとも・・・・言えないだろうな・・・。」
・・・ここにいる者たちには分かるまい。
・・・この戦争の真実を知らない・・・。
・・・戦争は・・・殺戮は運命なんだ・・・。
・・・分かるか? 運命なんだよ・・・
・・・子供たちは呪われたのさ・・・・・
の言葉に、頭を抱える者。 怒りを表す者。 混乱する者。
だが、その中に口元に笑みを浮かべる者がいた。