「ねぇねぇ！宍戸って順位どれぐらいなの！？」
いきなり声かけてきてソレですか？
１＋１＝２（ピース☆）
「そういうのはよぉ・・・自分から言うもんじゃねえのかよ・・・。」
「ん〜あたしはねぇ、耳貸して！」
耳をの方へ少しやるとマジで教えてきやがった。
そんなに教えられる順位なのかと思いながらも口にせず耳をすましていると、俺より少し上という意外にもハッキリ言って悪いと言えるという順位だった。
教えたんだから宍戸も教えてよ」と言ったので教えてやることにした。
どうも、教えてくれたのに自分が教えないというのは後味が悪い。
「ゲ、あたしと同じぐらいか。フン！でもまだあたしの方が上だモンね。」
ソレがなんなんだよと思いながらも悔しがる俺。
なんか悔しい。
今日、俺の頭の悪さを呪った回数が一個増えた。
「そういえばさ、お前進路希望校ドコ？」
「あたし？あたいはモチ氷帝高等部ですよ。奥さん。」
誰が奥さんだよ。
「でもさぁ、最近落ちてばっかで上がんないんだよねぇ〜。高等部行けるかしら。」
「ああ、俺もなんだよ。このまま落ちてくと・・・カナリやべぇ。（ドコも行けねぇかもしれねえ。）」
何気暗い雰囲気になってきたたなオイ。
「じゃあよぉ、賭けしねぇ？ 順位また下がったほうがＳ定食（秋限定）奢れ。」
我ながら良い考えだ。
Ｓ定食（秋限定）はＳ（スペシャル）が付くので想像通り 豪華 うまい 高い の３拍子が揃うくらいのランチってかディナーにもなる定食だ。
しかも秋限定と来た。
秋は食欲の秋と言う位食べモンいっぱいの時期であって。
しかも「限定」という肩書きまでついてきたら大人気がないはずない。
だが高いのだ・・・。
「宍戸ってそういうの好きだよね。」
「まぁな。」
「いいよ。賭けようじゃないの。 そういうのがあったほうがはかどるわ。」
ということでなれそめで試験前日こんなかんじで賭けになったのが放課後のお話。
「オイ宍戸。お前この成績のままだと高等部さえ入れないぞ。明日の試験ガンバレよな。」
「ハイ。」
と言われたのがその日の帰り際の呼び出し。
その他にイロイロ言われたが頭に入ってない。
『オイ宍戸。お前この成績のままだと高等部さえ入れないぞ。明日の試験ガンバレよな。』
『そういえばさ、お前進路希望校ドコ？』
『あたし？あたいはモチ氷帝高等部ですよ。奥さん。』
と同じトコまで行けねぇのかよ。
そう思うと胸が締め付けられて息苦しくなって目からは涙が出てきそうだった。
もしかしたらこうしてられるのも今のうちだったりして。
案外は違う高校になっても平気そうだな。
そんなふうに考えると頭のどこかで涙が溢れているようで痛かった。
モチロン遅いとは思ったがこの日の夜は徹夜して勉強したぜ。
Ｓ定食タダ食いしてぇし。
あんなショッキングなコト言われちまったし。
なんてったってと賭けしたからなぁ。
勉強している間、普通なら飽きてやめて寝るのだがの顔が浮かんで勉強をやめる気になれなかった。
そしての姿を想像すると自然に笑みがこぼれる。
そして今回の試験で順位を落としたらと同じ高校に行けなくなる気がした。
のおかげで勉強できてるんなんて勉強に夢中な俺はそんなことに気付くよしも無かった。
「マジかよ・・・。」
個標配布当日。
自分に返ってきた個標をみてみると９位上がっていた。
（勉強すれば出来るヤツなんじゃん、俺。）
コレでＳ定食貰ったな。
そんなことよりもと同じ高校へ行ける気がした。
そして高校へ行っても同じような感じになってくれればソレでよかった。
（モチロンＳ定食はいただくぜ）
「宍戸！！！！」
遠くの方で俺を呼ぶ声がする。
もちろん俺は一発でわかった。
遠くの方で俺に見えるようピースを堂々と見せ少しえらそうに踏ん反りがえってる。
けれどそんな姿はムカつくはずがムカつかなかった。
なぜかというと、の顔は興奮のあまりか顔を赤らめて思いっきり輝くばかりの笑顔だから。
（バカかよ）
と思いつつも微笑む俺。
あんなトコで叫ばれてはずくないかとか、今時ピースかよとかツッコミ盛りだくさんだけどよぉ、あんな笑顔を向けてくれると嬉しいと思っちまうんだな、コレが。
ソレが恋だというのがわかりそうでわからなかった。
人生についての試験があったらどうしようか迷った。
もちろんそんなものはないのだが・・・。
「結局さ、Ｓ定食どうすんの？」
「両方あがったんだから意味ねえだろ。」
2004.10.2
あとがきという名の言い訳
宍戸で試験夢・・・。がんばりました。試験かぁ。もうすぐだわぁ。
スイマセン鷲夜さん。短いですね。ってか短いですね。というか短いですよね。
とりあえず頑張らせていただきました。きっと思っているような夢にはならなかったと思います。
スイマセン。
キリバン3300hit getありがとうございます。
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