
全日本鍼灸学会第51回学術大会
西候学長が鍼灸との出会い語る
日本鍼灸マッサージ新聞 02.07.10..
| 社団法人全日本鍼灸学会(丹澤章八会長)の第51回学術大会が去る6月7日から3日間、つくば国際会議場(茨城保つくぼ市)で開催された。新しい時代のテクノロジーも取り入れ、鍼灸に希望、願望が持てるよう多角的視野から発表、討議するという願いが込められた『鍼灸医学に期待される多様な展望』がメインテーマ。 大会会長講演では、西條一止・筑波技術短期大学長が『鍼灸研究30年とゆるぎ石との出会い』と題して講演した。ニューヨークタイムスによる中国の鍼麻酔報道の年に研究者としてスタートを切り、補術の本質を解明する「浅刺・呼気時・坐位の刺鍼法」の研究に突破口を得て、現在に至るまでの30数年の研究がどのように行われたかを、多くの不思議な巡り合わせとともに紹介。大会期間中に実技も、披露した。 また、「ゆるぎ石」はつくば科学博の時に造られた重さ50トンの石で、この石が持つ同調周波数に合わせて力を加えると、大人一人の力で揺り動かすことができる。これは生体の状態を察知し施術する補瀉の術の真髄を示しているともいえ、西候学長は「ゆるぎ石」の里で「浅刺・呼気時・坐位の刺鍼法」の研究が生まれたのは、運命的な出会いだとした。 実技セッションでは、日常の臨床で用いられる鍼灸治療が生体に与える影響を科学的に検証した。西候学長の実技(写真上)のほか経絡治療、澤田流太極療法などによる生体反応がサーモグラフィやポリグラフ、脳波計で実際に測定され、それぞれの立場から解説が加えられた。新潟大学大学院の安保徹教授による特別講演は『からだを守る白血球の自律神経支配―鍼灸医学の病気を治すメカニズムー』。安保教授は、白血球の顆粒球は交感神経、リンパ球は副交感神経の支配を受けるとしたうえで、自律神経系が乱れ白血球のバランスが崩れると病気になると説明。治療の基本は白血球の偏りを元に戻すことで、ガンや胃潰瘍、膠原病は交感神経の過緊張を、アトピーやアレルギー疾患では逆に副交感神経優位を改善させ血流をよくすることが必要とした。消炎鎮痛剤やステロイドなど薬物による対症療法では生体の治癒反射を抑制するだけでなく、血流障害を悪化させると指摘し、自律神経系に働きかけ血流を改善させる鍼灸は有効な治療手段であると述べた。 このほか、大阪大学大学院の森本兼嚢教授の『ライフスタイルと健康』、日本代替・相補・伝統医療連合会議の渥美和彦理事長の『211世紀の医療は統合医療になる』といった特別講演、2題のシンポジウム、154の一般演題、同学会の安全性、鍼灸の経済評価、経穴の各委員会によるワークショップ、教育の質の向上を目指す教育セッションなどが行われ、大会テーマにふさわしく多種多彩な内容となった。 |
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