日本統合医療学会
丹澤章八・全日本鍼灸学会会長が教育講演
時を超えた医療の原風景
 日本鍼灸マッサージ新聞 02.6.10.  
 日本統合医療学会(JIM、渥美和彦代表)の第2回大会が、5月11、12日、京都市上京区の京都府立医科大学附属図書館・合同講義棟で開催された。
 基調講演『21世紀は統合医療の時代になる』で渥美代表は、出生、保健、予防、診療、リハビリ、老化(阻止)、そして死までの包括医療を心身両面から全人的にみるのが理想の医療と解説。また、物質中心の西洋科学文明の時代から各個人の価値が尊重され共存共生する時代に移ったとして、21世紀の医療は西洋医学のみならずあらゆる医療を利用し、患者に最も適切な治療法を選択する患者中心の医療「統合医療」になると述べた。
 JIMでは統合医療に果たす鍼灸の役割は大きいと考えており、丹澤章八・(社)全日本鍼灸学会会長の教育講演も行われた。『鍼灸の風景』と題して講演した丹澤会長は、「伝統医学は心身に安堵を与える、時を超えた安らぎを与える原風景ともいえる医療です。これが伝統医学の存在価値が高まっている大きな理由であり、必然性を持った社会機構の所産といえるでしょう」と説明した。
 また、治未病医療の鍼灸はプライマリーケアとして有効だとしたほか、鍼灸によって風邪に罹りにくくなるという有意差が出たRCT(ランダム化比較試験)の結果を示すなど科学的なデータも用いて鍼灸をアピールした。
 2日間の大会期間中には、看護師の立場からの統合医療や代替医療の妥当性の検証といった教育講演、カナダ音楽療法協会公認音楽療法士による講演と実技、鍼灸など各種療法が生理機能に及ぼす影響をその場で示すことができるバイオフィードバック法や絶食療法が解説された心身医学に関するシンポジウム、20題の一般講演など東西両医学以外からも多分野、多方面にわたる発表が行われた。
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