『慢性関節リウマチに対する鍼灸治療(第2報)』
― 薬物療法群と鍼灸併用群の比較試験 ―
日本鍼灸マッサージ新聞 02.02.10.
【目 的】
我々は全日本鍼灸学会において慢性関節リウマチ(以下RAと略す)に対する鍼灸治療の効果についてQOLの観点から検討し、薬物療法に鍼灸治療を併用することてQOLの向上が認められることを報告した。今回は前回の結果をふまえて、外来で薬物療法を受けているRA患者と薬物療法に鍼灸治療を併用したRA患者について比較試験を行いQOLの変化等について検討した。
【対象と方法】
薬物療法群(A群)10例と鍼灸併用群(B群)10例を対象とし、QOLは厚生労働省リウマチ研究班によるAIMS−2(Arthritis Impact Measurement Scales Ver.2)日本語版にて1年間の経過観察を行い評価をした。鍼灸治療はRAの病期別に、活動性や機能障害、全身状態を考慮しながら週1回の程度で治療を行つた。
【結 果】
AIMS−2を用いた評価は、開始時A群149±31、B群155.6±35、1年後A群146±28、B群148±32と両群共に点数は低くなり、B群の方が低くなる傾向を示したが群間で有意差は認められなかった。しかし、QOL項目の中において痛み、緊張などの項目は群間で有意差を認めた。
【考察およぴまとめ】
RAに対する活動性やQOLのendpointについては国際的に確立されたものがあるが、ほとんどが薬物療法のendpointであり、鍼灸治療などのendpointに適してしるか検討されていない。今回はランダムの比較試験ではないが、AIMS−2などのQOL評価法は鍼灸臨床研究のendpointとして利用できることが示唆された。また、今回の結果により鍼灸治療はRAのQOL向上に寄与するものと考える。
【キーワード】
慢性関節リウマチ、鍼灸治療、比較試験、QOL、AIMS−2日本語版