お灸で家族とふれあいを

はり・きゅうへの招待ーあなたのツボは?ー
キャンパスプラザ京都・大学公開講座 明治鍼灸大学が企画

日本鍼灸マッサージ新聞 02.04.10.


 財団法人大学コンソーシアム京都が主催する「キャンパスプラザ京都・大学公開講座」が、京都市下京区のキャンパスプラザ京都で開催された。同講座は毎月、加盟大学の中から企画担当大学を選び公開講座を開いている。
 3月は『伝統に学ぶ癒しの知恵』をテーマに明治鍼灸大学が企画を担当、3月31日は「はり・きゆうへの招待−あなたのツボは?−」と題し、同大学の矢野忠教授が未病治(予防医学)の観点から、生活に密着した鍼灸の知恵と東洋医学の概念を講義した。
 矢野教授は東洋医学の身体観を「心身一如」と前置きし、病気など「敵を倒す医療」である西洋医学に対し、東洋医学は人が本来備えている自然治癒力を活性化させる「味方を支援する医療」であると解説した。
 講座では日常生活で使いやすく効果を得られるツボ(経穴)の取り方を具体的に示し、元気を応援するツボとして使用する神闕穴、気海穴、関元穴の取り方と、それらのツボにスライスしたショウガの上から灸をすえる「生妾灸」の実際を指導した。また、受講生からの質問に答えて風邪予防には大椎穴、月経困難症には三陰交穴、便秘には足三里穴と合谷穴などと、それぞれ症状に対応するツボの取り方を教えた。
 矢野教授は講座で覚えたツボと灸を実際に家庭で行うことで家族の健康管理ができるだけでなく、相手の皮膚を素手で触れることで、ややもすれば希薄になりがちな家族同士のコミュニケーションが深まるので、ぜひ家庭で試してほしいと呼びかけた。
 当日の講座は「未病治」「健康増進」が鍼灸医療本来の役割としながらも、世界の医学界では東洋医学が西洋医学を補完・相補する医学として期待が寄せられている現状を紹介し、鍼灸医療が人にやさしい医療であることを一般の人たちにも分かりやすく解説することで鍼灸への理解を深めた。
 桜が満開となった週末にもかかわらず講座に参加した人たちは、東洋医学を身近に触れ、その効果を家庭に持ち帰った。同講座のような試みが鍼灸ファンの拡大につながる。

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