経絡治療学会
鍼灸の根本は『把鍼灸治』
第17国学術大会
比叡山延暦寺大僧正が心≠説く

 日本鍼灸マッサージ新聞 02.4.10.  


 経絡治療学会(岡田明三会長)の第17回学術大会関西大会が3月30、31日、京都市上京区のホテルニュー京都で開催された。
 梅田善照氏による会頭講演は、大会テーマと同名の『把鍼灸治』。これは仏教用語で修行中の雲水(禅僧)の休養日という意味で、まさに「鍼を把(つか)み治療し、灸でもって治す」鍼灸の根本だと説明された。さらに梅田氏は、気の医学である経絡治療での【言魂ーことたま】の重要性について語り、「鍼灸の先生は自分の悩みを聞いてくれる、勇気づけてくれる、癒してくれると患者さんに思われる治療を心掛けてください」と述べた。
 会長講演『地域医療の実践』で岡田明三氏は、鍼灸師に求められる要件として、社会常識・倫理観・医学知識・鍼の技術・自分自身の生命哲学を挙げた。地域で受け入れられるためには、患者さんに治療を施すという一方的なものではなく、「快適な生活のお手伝いをする」という心構えを持たなければならないと主張した。
 『人生は出会い』と題した特別講演は、比叡山延暦寺大僧正・山田能裕師によって行われた。経営の神様と呼ばれた松下幸之助氏が常に社員のことを第一に考えていたという話などを例に、「宗教も経絡も心=A心と心で結ばれる出会いを生かしていくこと」の意義が説かれた。
 この他、教育講演、研究発表、臨床公開といった治療技術の研攅に欠かせない講演も多数行われた。今大会では技術のみならず、患者さんとの心のふれあいの大切さが改めて確認された。

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