経絡治療学会夏期大学に400人
鍼灸師は哲学を持て
日本鍼灸マッサージ新聞 01.8.10.
盛夏の恒例、経絡治療学会(岡田明三会長)の第四十三回夏期大学が七月三十日から三日間、品川プリンスホテル新館(東京都港区)で開かれた。夏期大学では、鍼灸治療のなかでも、脈診を中心に望聞問切の四診で感知した症状から伝統的な生理学・病理学に沿って証を決定する経絡治療に主眼をおき、「診断ができ本治法ができるまで」を三日間で教育するハードなカリキュラムを組んでいる。普通科、高等科、研究科の三課程と専門講座の研修科に分かれて実施された。回を重ねるごとに受講者は増加し、今回は臨床鍼灸師や学生など四百人以上が全国各地から集まった。
初日の開講式で岡田会長は「養成学校が増え、鍼灸師の競争は過当以上のものになります。臨床家としての資質はもちろん、これからは哲学が必要です。患者さんに生き様、生き方を提示できるようになって下さ明い」と檄を飛ばし、東洋的生命観の重要性を訴えた。
学生の参加も多い普通科では、「六部定位脈診」をテーマに陰陽五行三才、診断学総論などの入門講義が行われた。「経絡治療の到達点」を講義した池田政一氏は、治療家の最終目標としては「自分の感じるままに、感性のままに治療をして効果があり、そして治ったが理想で、患者との気の交流が大切であると述べた。最終日には実技指導もあり、受講者は経絡治療の基礎編をマスターした。
また、それぞれ「祖脈診」「脈位脈状診」をテーマにした高等科、研究科の講座では、講義は必要最小限にとどめられ、四診法実技や刺法実技、脈診実技など実技を中心に進められた。
長丁場の厳しいスケジュールながらも、講師と自由に話し合える場が設けられるなど和やかな雰囲気につつまれ、参加者にとっては有意義な三日間となった。