第5回日本代替・相補・伝統医療連合会議大会
鍼灸師が『気』の世界観を解説
物質・生命・精神が一つになる「いのちの大海」

日本鍼灸マッサージ新聞 02.1.10.

 日本代替・相補・伝統医療連合会議(JACT、渥美和彦理事長)の第5回大会が旧臘?1、2日、東京女子医大弥生記念講堂(東京都新宿区)で開催された。初日は、渥美理事長による国内外における相補・代替医療の現状報告で幕を開け、JACT地方支部の活動や若手研究者が取り組む統合医療を紹介。2日目は、「精神的、文化的なアプローチ」から人間の生命が考察された。特別講演は11題。
 『いのちといやし』では、鍼灸師でもある(社)倫理研究所の丸山敏秋理事長が、東洋の「気」の世界観を解説、「気」の次元は物質、生命、精神などすべてがひとつながりになっている「いのちの大海」とした。また、複雑系を「部分が病むときには、すでに全体が病んでいる」と定義づけ、極めて平凡な精神の変容でも肉体に大きな影響をおよぼす複雑系として人間は、個々の生命を超えた「いのちの大海」を感じることによって心身ともに癒されると語った。
 筑波大学の村上和雄名誉教授は『心と遺伝』で、精神と肉体の関係を遺伝子工学の立場から検討してた。通常、遺伝子はその多くが眠つている状態だが、物理的、化学的な条件がそろえば目を覚まし活動すると説明。さらに、愛や感動、ショックなどの精神的刺激も条件の一つであり、「遺伝子は心の中でマスターキーを握る」と自身の考えを述べた。今後は、この遺伝子のON/OFFで精神と肉体の関係をいかに説明していくかが課題とした。
 このほか、特別講演『生と死とユーモア』『食養生の文化人類学』『ヨーガ呼吸』や鼎談『気のエネルギー・場のエネルギー≠ニ病気の治療』などが行われ、今大会では統合医療を目指すには心身一如の考えが不可欠であることが確認された。

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