手づくりの療法、ぬくもりのある手技

日本補完代替医療学会

四條一止筑波技術短大学長が鍼灸を一般に解説

日本鍼灸マッサージ新聞 0112.10.

 去る11月11日、日本補完代替医療学会の市民公開講座『漢方で慢性病に負けない身体づくりを』が、大阪国際交流センター(大阪市天王寺区)で開催された。同学会は、西洋医学だけでなくあらゆる有効な医療の協調と融和を模索している。今回の市民講座では、様々な代替医療のなかでも認知度が高く治療体系も確立されている鍼灸・漢方をテーマに取り上げた。
 まず、筑波技術短期大学の西條一止学長が『鍼灸はいきいき身体の活性術』を講演し、鍼灸における三つの生体反応として局所、全身、遠隔部反応を解説した。合谷に刺鍼すると、古典にいわれる通り、手、鼻、腹部に影響が出るとサーモグラフィの画像を用いて明示、1分ほどでそれぞれ温度が約1度下がり数分後には元に戻るが、その際には血流が改善されるとした。また、交感神経・副交感神経と鍼灸の関係について生理学的見地から触れ、生体機能を調整するこれら自律神経に働きかける鍼灸治療は、意図的、積極的に自然治癒力にかかわる全身治療であると述べた。さらに、「鍼灸は手づくりの療法、ぬくもりのある手技です」 と締めくくった。
 引き続き行われた『漢方で生活習慣病でも健康で過ごすために』『漢方でいきいき美しい肌に』では、対症療法の西洋医学と「未病を治す」漢方を融合させた全人的医療への取り組みを紹介。糖尿病治療では漢方を併用することで合併症予防だけでなく、長期にわたってより良い管理ができるとし、また、アトピー性皮膚炎、乾癬などの慢性皮膚病には本治を目的とした漢方治療が有効と説明した。
 参加者たちにとって同講座は、鍼灸・漢方をよりいっそう身近なものとし、日常の健康づくりに大いに参考となったようだ。

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